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「人間が撃てと言うまで引き金は引かない」 DARPA無人車4台が実証

米陸軍は2026年10月22日、DARPAの自律型無人地上車両4台が米ケンタッキー州フォートノックスの射場で、索敵から模擬目標との交戦までの連携行動を実証したと発表しました。

2026-10-22
米ケンタッキー州フォートノックスで、林の間の未舗装路を隊列で走るDARPA・RACERプログラムの自律型無人地上車両(2026年10月)。
米ケンタッキー州フォートノックスで、林の間の未舗装路を隊列で走るDARPA・RACERプログラムの自律型無人地上車両(2026年10月)。
写真:U.S. DoD / DVIDSPublic Domain (U.S. Government work)

米陸軍は2026年10月22日、米国防総省の研究開発機関DARPA(ダーパ)の自律型無人地上車両4台が、ケンタッキー州フォートノックスのセントビス射場で連携行動を実証したと発表しました。実証は10月15日に行われ、軍と政府機関の要人約24人が視察しました。4台は、自律走行プログラム「RACER(レーサー、=Robotic Autonomy in Complex Environments with Resiliency)」の成果で、人が運転する代わりに、兵士が任務を指示するだけで走る車両です。

索敵は自律、交戦の承認は人間

実証実験では、まずオペレーターが衛星画像からの情報を受け取り、ロボット部隊に任務を与えました。先頭車両は道路を進んで索敵し、丘の中腹で目標候補を見つけると停止して指示を待ちました。そして後続の2台が援護位置につき、約274m先の隣の丘にある目標に模擬ロケットが命中しました。

移動も索敵も目標の探知も、車両はすべて自律で行います。一方で、探知した画像の切り出しは人間に送られ、交戦には必ず人間の承認を必要とする形をとりました。

DARPA技術顧問のジェイソン・グレゴリー博士は、「人間が撃てと言うまで引き金は引かない」仕組みだと説明しています。博士は、衛星画像から戦術レベルの地上までを一貫してつないだのは今回が初めてだとしています。

しかも、4台のうち3台は車体の上部にドローンを積んでいました。ドローンはより遠くの偵察にも、空からの攻撃にも使えます。発表の写真説明によると、Anduril社の自律型片道攻撃プラットフォームをOverland AI社の自律地上車両に統合し、指揮官の承認を得たうえで模擬目標と交戦しました。

何でも積める「レゴのような」車体

RACERは約5年間、高速でオフロードを自律走行するソフトウェアを開発してきました。センサー一式と、電気信号で操縦系統を動かすドライブ・バイ・ワイヤを備えた車両にこのソフトウェアを載せると、人が運転しなくても動かせます。最低目標は、人間のドライバーと同等の速度でオフロードを走ることとされています。

車体そのものの設計も独特で、拡張の余地が残されています。現地の技術者はこの車両を、何でも積める「レゴのような」モジュール式プラットフォームと表現しました。M240B機関銃やドローン、ロケットを搭載でき、負傷者の後送にも使えるといいます。

今回の実証実験がフォートノックスで行われたのは、米欧州軍(EUCOM)の依頼がきっかけです。依頼の内容は、ロボットを前線より前方に送り込み、兵士の代わりに探索任務を行う方法の検討でした。フォートノックスが選ばれたのは、地形などがヨーロッパに似ているためだとされています。

次の試験は12月。DARPAが兵士のグループから、配備方法についての提案を集めます。人間が引き金を握ったまま地上ロボットが戦う運用が、部隊への配備を検討する段階に入ります。

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